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CLT普及部会
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「SORA HUTプロジェクト」
多くの木材を利用し、構造面で優れ、施工工期短縮などさまざまなメリットで注目のCLT(Cross Laminated Timber)。
日本では中層建築物などに利用が広がりつつありますが、協会では「CLT現わし」による小規模低層建築物の普及に取り組んでいます。
平成30年2月に山梨県山中湖村で完成したサステナブル補助事業のCLT HUTでは、建物のすべてをCLTで作り、曝露試験や室内温熱測定などを実施。現地見学会や宿泊体験会を行い、住まい心地も検証しています。
DATA
[敷地面積]236.33㎡/[建築面積]67.15㎡/[延べ面積]50.63㎡
/[階数]地上2階/[軒高]3.255m/[最高高さ]6.722m
2018年2月完成
木のいえ一番協会 会員限定
CLT HUT 体験宿泊
木々に囲まれ、すぐそばには山中湖、遠くには富士山を望む自然豊かな土地に建つ「CLTHUT」。新緑や夏の花火、秋の紅葉など、山中湖の季節を楽しみながら、木をたっぷり使用した小さな木のいえを体感してください。
外壁も内装もCLTを使用!CLTHUTの特徴
体験宿泊概要
- 最大4名、2泊までご利用可能
- チェックイン16:00/チェックアウト10:00
- 体験宿泊費(2022年8月より料金改定)
[1泊2日]¥20,000/棟(1泊増えるごとに5,000円を加算)
*宿泊費はご利用者数にかかわらず一律金額です。
*事前振込をお願いします。 - アンケートのご協力をお願いします。
- その他注意事項等については事前メールにてご案内させていただきます。
体験宿泊の詳細・注意事項は以下の「体験宿泊ご案内」をご覧ください。
お申し込み方法
下の必要事項をご記載の上、メールにて協会事務局までお送りください。ご予約は先着順となりますので、メールをいただいたのち、予約状況を確認して、協会事務局よりご連絡差し上げます。
- 宿泊希望日
- ご利用人数
- 代表者氏名
- 緊急連絡先(携帯)
体験者の声
何よりも断熱性能の高さに驚き
初冬の山中湖付近で、開放的で天井の高い空間で寒くないのだろうかと心配をしていましたが全くの杞憂に終わりました。
初日は夕方4時ごろに入り、暖炉に火をつけ、エアコンと電気ストーブも併用して暖を取りましたが、翌朝は、それらを消したまま外気温が0度近くの中散歩に出て、戻ってきた時も、室内がまだじんわりと暖かく、保温性が高いことに驚きました。また、室内が温められた二日目は、暖炉のみで十分暖かく、時には暑いので扉を開けて空気を入れ替えるほどでした。暖められた空気が溜まったロフトは暑いくらいでした
リビングの居心地のよさに感動
朝食をいただきながら、たっぷり朝日を浴びたり、テラスの先の木で枝から枝へと飛びまわる鳥を眺めたり、柔らかいラグの上に寝転んで空を眺めながらウトウトしたり、と中にいながら外の自然を感じて居心地よく過ごさせていただきました。
施工精度の高さとインテリアの統一感に感心
玄関扉や洗面所の扉は、アールを含んだ形状にも関わらず、壁からきり出されたようにきれいにカットされていて、扉の周辺部は薄く仕上げられ、ドアハンドル周りはきれいに切りこまれていました。CLTが加工しやすい材料であることと、高い加工技術が駆使されていることが伺えました。
CLT材と調和するようにインテリアも木で統一されていて、キッチンカウンター、ローテブル、ティッシュケースに至るまで木製で木のぬくもりが感じられました。そして照明も、CLTの木肌を強調するように壁を照らす間接照明が設けられており、夜もまた違った印象の木の空間体験ができました。
中空層がないので音が内部で反響しないような心地よい静けさ
ログハウス=アウトドアのライフスタイルの図式だとターゲットが狭まるのでインドア派への遡及はないだろうかと感じます。
無垢材の建物の長所は音ではないかと感じました。
(アンケート一部抜粋)
見学会
2018/9/25山中湖で「CLT低層住宅見学会」開催
2018/9/25(火)、当協会会員向けのCLT低層住宅見学会をフェザント山中湖にて開催しました。生憎のお天気の中、26名もの方々にご参加いただきました。
最初に、同所内「行行館」でCLT普及部会の木津部会長からプロジェクトの概要を、次に、技術開発委員会の池田委員長から、CLT HUTの構造等について説明しました。
説明の後、実際にCLT HUTの内外観を見学していただき、参加者は材の厚さや納まりなどを確認していました。
2018/6/8山中湖で「CLT低層住宅 見学会」開催
2018/6/8(金)山梨県南都留郡山中湖村で、今年2月に完成したCLT低層住宅実験棟”HUT"の見学会を開催しました。
プレス・関係者など61名が参加し、意匠設計を担当した山中裕一郎氏(S.O.Y建築環境研究所代表取締役)によるプレゼンテーションのほか、”HUT"の内外観の見学していただきました。
山中氏はプレゼンテーションの最後を「CLTは木の再発明だと思っている。残念なことに日本は海外からくらべて20年ほど遅れているが、CLTが未来の暮らしのスタイルになるよう、今後も研究を重ねて世界のCLT技術に追いつき、追い越したい」という言葉で結びました。
(CLT低層住宅プレス発表会の記事が掲載されました。
japan-architectsブログ、Realnetニュース、R.E.port、LIFULL HOME'S)
(体験宿泊のレポート記事が掲載されました。japan-architects)
2017/12/8山中湖で「CLT低層住宅 “HUT”の建方見学会」開催
12/8(金)に山梨県山中湖村にて、CLT実験棟の「建方見学会」を実施しました。
12月に着工し、2017年12月現在、帽子のような特徴のある屋根が取り付けられ、竣工に向けて日々作業が続けられています。
試験実施・結果
2018年2月に完成したCLT実験棟について、耐久実験を年間1~2回と薪ストーブ燃焼時の温度分布測定、気密性能試験の3つの試験を7年間実施します。
耐久性実験
建物の含水率と、建物外部に設置した曝露試験体の重量を測定するほか、含水率や色等の変化について測定及び外観の観察を行います。
実験は日本木材防腐工業組合と建築研究所の協力を得て実施しています。
◆曝露試験体 重量測定
実験棟のそばに設置された4体の曝露試験体の重量を測定し、季節や経年による変化を観察します。
試験体データ | |
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設置年月日 | 2018.03.29 |
樹種 | スギ |
処理 | 下端から500mmmに防腐薬剤を塗布 |
個数 | 4体 |
寸法 | 幅1000×高さ1500mm |
試験体No.1・2構成 | 30mm厚4プライ+30mm保護層+含浸系木材保護塗料(ノンロット)、幅はぎ部分は接着無し |
試験体No.3・4構成 | 30mm厚4プライ+含浸系木材保護塗料(ノンロット)、幅はぎ部分は接着無し |
※曝露試験体は西側から順にナンバリング(No.1、No.2、No.3、No.4) | |
※初期測定後、上部木口から水の侵入を防ぐために笠木設置 |
◆外面検査
実験棟の外壁や柱、曝露試験体含水率や色の計測とともに、割れやめくれ等の経年変化を調査します。
測定項目 | |
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含水率 | MOCO、デルタの二種類の含水率計を用いて同じ場所を測定。 MOCOの比重設定は、壁は「スギ」、柱はシトカスプルース「0.42」、デッキはSPF「0.43」。 |
色 | コニカミノルタ製CR-410を用いて含水率測定部分の一部について同じ部分を測定。 |
建物壁面 | 各方角の壁面のCLTパネル同士の継ぎ目について、5mm以上の浮きを顕著な浮きとして記録、測定。 |
試験体 | 接着層の剥離があれば記録する。表層ラミナのはぎ部分について、2mm以上の隙間を顕著な隙間として記録。 |
測定場所 | |
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壁面 | [含水率]全方角の壁面CLT一枚につき、両端の板、中央の板の一番下、中(下から1500mm)の各2ヵ所、計6ヵ所を測定。 |
[色]各CLT一枚につき中央の板の一番下、中(下から1500mm)の各2ヵ所。 | |
柱 | 柱の4面それぞれの一番下、中(下から1400mm)、上(軒下部分)を測定。各柱に付き12ヵ所。 また、それぞれの柱上部の壁面CLT延長部分との接合部のCLTの保護層面の柱寄り部分も測定。各柱に付き1ヵ所。 |
試験体 | 表裏面について、両端、中央の板3枚の上下の各面6ヵ所、計12ヵ所を測定。 色は表裏とも中央の板の上下、計4ヵ所。 試験体1,2は二回目測定時に向き(東西)を入れ替え、保護層側を表とした。 2回目測定時の時のみ、材面測定時の入れ替えを行った。 |
デッキ | [南側]以下のの3枚のデッキ板について、両端と中央部計9ヵ所を測定。 ・建物側(軒下で雨が当たらない) ・軒先下(軒からの雨粒が落ちる場所) ・外側(雨が当たる) 色は両端の計6ヵ所。 |
[東側]両端と中央の板3枚について、それぞれ建物側、外側の計6ヵ所を測定。 色は両端の板、計4ヵ所。 |
含水率測定
実験棟および試験体の含水率
- 夏の終わりから秋に高く、夏の終わりから春に低くなる傾向。
- 山中湖が近くにあるため、含水率は概ね20%以上で推移。
色彩色差測定
- 濃い茶色の塗装の為、経年による変化は小さい。
反り測定
CLTパネルを使用した玄関扉
- CLTパネルの表面が浮造りになり、平滑でなくなっているが、扉全体での変形は生じていない。
- 竣工から2~3年間は工場出荷時よりも含水率が増加したため膨張し、扉と枠・建物とが干渉して削る等の調整を実施したが、その後は調整不要となっている。
◆再塗装
実験棟CLTHTUのL字になっているウッドデッキの西側と南側それぞれの、半分は再塗装と防腐薬剤の塗布等の処置を施し、残り半分は何も処置をせず、経年によってどのような違いが発生するのか、また、維持管理の有用性を確認します。
2018年の完成時の塗装から4年後の2022年に初回の再塗装および防腐薬剤の塗布を実施しました。
再塗装の手順は、
①再塗装部分の清掃>②防腐薬剤の塗布>③塗料の計測・塗装>④塗装面の乾燥
- 新築時には表面が平滑なため、メーカーの奨める数値に満たない塗布量だった。
- 再塗装時の塗布量は塗料メーカーの奨める数値に近い量になったため、再塗装後の塗装は長持ちすると予測される。
- 以上から、新築時から第1回目の再塗装は早めに実施することが推奨される。
デッキの経年変化
薪ストーブ燃焼時の温度分布測定
建物内・外の44か所に熱電対を取り付け、午前8時の薪ストーブ着火後、1時間間隔で4回(12時まで)、規定量の薪を投入して燃焼させ、温度分布を測定しています。(測定は午後3時終了)
試験は一般財団法人日本燃焼機器検査協会に委託して実施しています。
- 燃焼終了後3時間の温度低下はごく少なく、厚い木材の蓄熱効果が確認できた。
実施の様子
気密性能試験
実験棟の開口部を閉め、換気レジスター、台所レンジファン、換気扇、煙突等に目張りを施して、玄関部分に測定機器を設置し、相当隙間面積(C値)を測定します。
試験は日本住環境株式会社へ委託して実施しています。
初回から2回目で隙間が少なくなっているのは、CLTパネルの含水率増加による膨張によると考えられる。
その後は大開口付近や室内床の段差付近の隙間が増加した。
実施の様子
アーカイブ
2018年2月CLT実験棟”HUT”工事~完成
木のいえ一番協会(元木のいえ一番振興協会)が2017年秋に山中湖で着工したCLTの外部現わし実験棟”HUT"が2018年2月に完成しました。
外観はダークカラーを基調として、ウッドデッキや窓枠にアクセントカラーを使用した、小型ながらシックで落ち着いた佇まいに仕上がりました。
内観は、CLTの質感を活かした仕上げになっており、天窓からの自然光や照明によって木目が優しく浮かび上がります。
いろいろなCLT利用
CLTログ
木のいえ一番協会の会員、株式会社フェニックスホームで、CLTをログハウスのように組上げて展示棟を施工する新しい試みを行っています。CLTを壁・床に利用し、壁には120mmヒノキ、床に90mmのスギを使用した丸太組構法のCLT住宅です。また、着工前に、ダボの一面せん断試験や燃焼要素試験(無載荷)などの試験を実施。
DATA
[建築地]神奈川県横浜市/[地域区分]準防火地域/[着工年月]2019年10月
/[敷地面積]299.80㎡/[建築面積]101.95㎡/[延べ面積]135.75㎡
/[階数]地上2階/[軒高]5.855m/[用途]展示場