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セミナー・シンポジウム

2019/3/19渋谷・風來講堂で「木のいえデザイン×耐久性シンポジウム」開催

3月19日、渋谷区神泉町、風來講堂にて、木の住宅デザインと耐久性研究という今までにない試みの「木のいえデザイン×耐久性シンポジウム」を開催しました。
当日は121名にご参加いただき、3名の方に、「木の住宅・木のデザイン」、「木材の特徴と耐久性向上の未来」をテーマに語っていただいた後、当協会の田鎖副会長をナビゲーターに、トークセッション・「木のいえのデザインと耐久性向上の未来」でそれぞれの立場から思いをお話しいただきました。
長谷川豪氏には「木の住宅・木のデザイン」として、軽井沢の森の中の別荘や、駒沢の住宅、吉野町の吉野杉の家を例に挙げて、クライアントの要望へのアプローチの仕方や建物と建物の建つ環境との関係性がどうあるべきか、また、設計していく中で、「コスト面から木の家や木造を選択していたが、次第に日本の建築家として木を使いながら、従来とは違う新しい空間をつくりたいと思うようになった」等の思いを語っていただきました。
例えば、駒沢の住宅では、周囲の住宅等の環境、規制の中で、見たことのない新しい木の家を作りたいというクライアントと長谷川氏の思いが一致し、耐久性の高いユーカリの木材を外壁に貼って石材のような固いイメージを持たせる、窓の大きさ・高さで外の視線を遮りつつ室内から外の景観を見ることなど、デザインでどのように実現に要望に応えたか実践的な例を挙げていただきました。
今村祐嗣氏は「木材の特徴と耐久性向上の未来」のテーマの中で、「木を長持ちさせるために-耐久性向上の知識-」 をサブテーマに、木が腐る条件とプロセス、耐久性が低下する腐れと耐久性にほとんど変化のない変色の発生の違いやシロアリの生態等の説明の後、木材の保存処理の有効性を未処理木材との比較写真で解説していただきました。
続く栗﨑宏氏には、「保存処理木材の耐朽性調査の概要」をサブテーマに、保存処理木材はどのような薬剤を用いて、実際にはどれくらい持つのかという調査・実験について発表していただきました。その中で、現代の技術では、木材の内部まで完全に薬剤を浸潤させるのは困難であることや、木材内部に薬剤が未浸潤であっても、表層から浸潤した薬剤の層によって、内部が守られることなど豊富な実験結果のグラフや写真を交えて保存処理の有用性が語られました。
トークセッションで、プレゼンターの3名の方に意見を出し合っていただいた中で、木を現わしで使用するには外観、見てくれが大事。一般の方々に木を現わしで使った場合に、なぜ変色や汚れが出るのかという疑問がある。日本では湿気が多いため、綺麗に変色(シルバーグレイ)にならないため塗装をするが、一度塗って放っておいては絶対に持たない、という今村氏の木の現わしの外観とメンテナンスの重要性についての発言が印象的でした。


2018/4/26渋谷・風來講堂で「森と木のいえMIRAIシンポジウム」開催

2018年4月26日に東京都渋谷区神泉町・風來講堂にて、シンポジウムを開催しました。参加者は、会員やプレス、一般の参加者など総勢119名。実行委員会メンバーは、(公社)国土緑化推進機構、(一社)木のいえ一番振興協会、(一社)国産材を使った木造住宅を守る会、東京木材市場協会、認定 NPO 法人 JUON(樹恩) NETWORKで、開会に当たり、国土緑化推進機構の青木正篤常務理事が主催者を代表して挨拶し、林野庁木材産業課木材製品技術室の川原聡課長補佐に来賓を代表してご挨拶をいただきました。
続いて基調講演にうつり、山田壽夫氏(木構造振興株式会社代表取締役社長)は「これからの森づくりと木材利用」、中村利則氏(京都造形芸術大学大学院客員教授)は「住まいの文化とこれからの木造建築」、鈴木隆大氏(北海道立総合研究機構・建築研究本部長・兼北方建築総合研究所所長)は「省エネとこれからの木造建築」と、それぞれの専門分野についてお話しをいただきました。なお、国土緑化推進機構の荒井秀夫前基金管理部長が、京都京北町の林業報告をしました。 基調講演の後は、以上3名の講師のほかに、押本雅壽氏(丸宇木材市売株式会社代表取締役社長)、迫英徳氏(、株式会社シンケン代表取締役)に参加いただき、新建新聞社社長で、当協会の三浦祐成理事の司会進行で、「森と木のいえの未来」をテーマに討論して頂きました。


2017/6/29渋谷・風來講堂で第3回セミナー「木の現わし使用を『主流』にしよう!」開催

2017年6月29日、『木の現わし使用を「主流」にしよう!』をテーマに、東京・渋谷区神泉の風來講堂でセミナーを開催しました。かつて主流だった木の現わし使用は、大壁構法の普及に伴いすっかり少なくなりました。しかし設計や手入れの工夫、利用者への啓蒙によって、「木」の良さを活かす現わし使用の普及拡大ができることは、昨年の林野庁調査でも明らかです。 今回のセミナーでは、木を使う楽しさのほか、木を使いこなす工夫やヒントについて、各講師からお話しを頂きました。講師陣は、マーケッタ、デザイナー、設計士、木材保存技術の専門家とそれぞれの分野で第一人者と目される方々ばかりです。当日は、定員を上回る101名にご参加いただきました。
二木会長は「楽しむのが一番」と題して、木のいえの市場・マーケット拡大戦略について、最近の木造ブームに触れつつ、「木材に対して強い追い風が吹いている。自然志向の流れ、環境意識の高まりがあり木を活かす風潮が高まっている。これは日本だけでなく世界の流れだ」と指摘。こうした木を活かす流れは、『フランスの哲学者ジャン・ジャック・ルソーの言葉「自然に還ろう」にもかなうものであり、木を大事に活かして行きたい』と語りました。しかし残念ながら「木」は手間がかかる。便利で面倒が少なことを重視する物質文明の風潮が「木を使う」妨げになっている』と語り、さらに「本物の犬は餌や散歩が必要になるなど面倒が多い。それでも私たちは、手間のかからないロボット犬より本物の犬が可愛いと感じる」と、本物の価値を強調し、「木材もそうだ。手がかかるから面白いし楽しい。それを我々は文化と称している」と語りました。
続いて「スギを使う途方もない楽しさと工夫」では、若杉浩一氏(内田洋行シニアディレクター)が身振り手振りを入れ会場の笑いをとりながら、自らの生い立ちや会社での業務などを紹介。地方での活動の経験から、「自分たちの商品、流通づくりに取り組み、既成概念にとらわれず地域の商品デザインを考えることで地域の風景が変わり、モノが売れ始める。「デザイン」はそんな力を持っている」、「楽しければ人が集まる。人が人を呼ぶ。人の輪の広がりが資金確保につながる」、「売り上げとは何か、モノを売るだけでなく、企業も商品もファンに支えられている。ファンを増やすと次につながる」など、地域での木材利用のみならず、地域と企業の関係のあり方まで広げてスギを使う途方もない楽しみを語っていただきました。
藤原徹平氏(フジワラテッペイアーキテクツラボ主宰)は「新しい木の建築の作法」をテーマに、個別建築の設計から、郊外の街づくり、イベント用の施設づくりに至るまで、それらのなかで「デザインとしての部材の太さ・構造」、「防火・防水対策」、「腐朽・点検対策」、「エイジング」、「木と他の部材の組み合わせ」など、都市建築における木造化、木質化について同氏の考えを語っていただきました。木を建築の外装で用いることの課題としてあげられる腐朽と延焼の問題では、「都市建築では、木そのものの部材断面を大きくすることも面白いアプローチではないか」「木材の断面が大きくなると腐朽した結果の部材の崩落リスクは下がる」、「延焼の問題に対しては、使用する木材の不燃処理とドレンチャーやスプリンクラーなどの消火設備による延焼防止対策、不燃化木材の使用」などの考えを発表。また、木の建築の新しい視点として「大量に供給する時代は終わりを迎えている。いまや多様性の時代である。質を追求し一品一品カスタマイズし、あるいはオーダーメードで実験的な建築をつくっていくような丁寧なものづくりの時代を迎えている。われわれ建築のデザイナーに求められているのは、伝統回帰的な木の建築の継承に留まらず、さまざまな社会的な文脈の中で、新しい木の建築の可能性を提案することだろう。伝統的な木の建築に対する知見に加え、最新の木の技術や設計方法を組み合わせていくことで世界に追従できない新しい木の建築の文化を築きあげていく意識を持つ必要があるだろう」と語りました。
最後に、当協会が行う林野庁事業「木の現わし使用」の調査研究について、当協会の名誉会員でもある矢田茂樹氏(横浜国立大学名誉教授)から「各地にみる現わし使用の工夫事例」と題してご報告いただきました。木材を現わしで使用(とくに外装に使用)する際には、美観維持が大きな課題になります。そのため、この調査事業では、日本各地の木材を現わしで使用している建築物がどのような維持管理をされているのか調査し、その手法をまとめ、一般の住宅や建築に普及・活用を目指しています。事例紹介では、行政と住民組織が協力して街並み保全を実施している金沢市の東茶屋町・主計町(重要伝統的建造物群保全地区)や、横浜市などの建築協定に基づく街並み保全の取り組み、住民参加型の公共施設づくりをしている富山県の入善町などを紹介していただきました。


2016/1/26渋谷・風來講堂で第2回セミナー「木のいえ探究会」開催

2016年1月26 日(火)に東京都渋谷・風來講堂において、「第2回木のいえ探究会」を開催し、会員を含む約60 名にご参加いただきました。
冒頭に挨拶した二木浩三会長は、「住宅業界にはハード(モノ)を超えたソフト(心)で選ぶ、いわば『暮らし方』を選ぶという市場の変化が起きており、当協会の存在理由はソフトの普及・市場拡大にある」と語り、会場の注目を集めました。
続いて、横浜国立学学名誉教授の矢田茂樹先生(当協会名誉会員)は、「木材の経年変化と木のいえの魅⼒向上について」と題した基調講演を行い、「人間は『見た目』に敏感だが、時間とともに落ち着いた色彩に変化する木材を自分と重ねあわせ、むしろ好感をもって 受け入れている。当協会の委員会では、木材の経年美化を調査中であり、経年美化をもたらす設計や維持修繕の工夫などを整理中である」とお話しいただきました。
また林野庁木材産業課の服部浩治課長補佐には、「これからの木材利用について」と題した基調講演を頂きました。その中で服部課長補佐は、具体例や豊富なデータをもとに、林野行政における木材利用の拡大に向けた住宅分野での利用推進、公共建築物等における木 材利用に加え、輸出対策等の拡大策などの取組を説明し、さらに東京五輪施設を巡る経過などを紹介後、「2020年までに 日本を木材あふれる国にしましょう」と結びました。


2015/3/4渋谷・風來講堂で第1回セミナー「木のいえ探究会」開催

2015年3月4日(水)、東京渋谷の風來講堂(神泉風來ビル)で、「木のいえ探究会」を開催しました。当日は、会員43名、会員以外の住宅・木材関係者40名、合計83名にご参加いただき、協会の概要紹介を含む開会挨拶のあと、基調講演が2部構成で行われ、当協会の二木浩三会長と横浜国大名誉教授であり、当協会の名誉会員でもある矢田茂樹先生が講演しました。
当協会二木会長は、「感性マーケティング戦略/『暮らしで選ぶ』木のいえ」 をテーマに住宅や住宅マーケット、顧客の変化を取り上げ、これまでの変化は、すべてハードの進化であったと指摘し、「これからはマーケットも顧客も、暮らし方からデザインや住宅を選ぶ時代になる」、「協会としては、『木の良さ、楽しさの情報発信に努めたい』、「木の良さ、木の楽しさを大いに情報発信してゆきたい。『人間』は生き物だから、同じ生き物である『樹』を嫌いという人はいない。木は、時間がたてば朽ちてゆく循環資源でもある。木が一番、木のいえが一番ということで活動したい」と語りました。質疑では、「オリンピックが終わった後は相当厳しい時代がくるように感じるが、ハードからソフトへの転換で、乗り切れるか」と不安を訴える声が出されました。これに対し二木会長は、「日本人の木が好きだという考えが変わるとは思えない。これから市場が健全化すると考えれば、それほど悲観的に考える必要はない」と回答しました。
矢田茂樹先生は「木のいえ部材の耐久性向上の取り組み」をテーマに、サンプルなどを使いながら樹木の組織や構造、長寿命の仕組みなどをわかりやすく解説しました。また現わし構法で建てられる木のいえにとって、雨仕舞、防水、防腐・防蟻が重要であることを具体的に紹介し、さらに既存住宅の現況検査の現状と課題に触れ、「ログハウスを含む真壁構法の木造住宅は、検査が容易で精度が高いので、それを査定システムに位置付けることが大事だ。木材特有の性能維持機能を整理して住まいづくりに生かす取り組みを通じて木造住宅の評価を高め、再販価値の向上に結びつけることが協会の責務である」などと語りました。
当協会の北出理事が「木のいえの市場拡大、価値向上のあり方について有意義な講演を聞かせて頂いた。我々も大いに市場拡大に向け取り組みたい。皆様におかれては、引き続きのご支援、ご協力をお願いしたい」と閉会の挨拶をしました。


木材現わし事業

2016年から約2年にわたり、日本国内の木造を中心とした木材を「現わし使用」している建築物の現地調査を行い、建築専門家向けの「建築物における木材現わし使用の手引き」と広く一般に向けた「木材現わしハンドブック」を制作・出版しています。


建築物における木材現わし使用の手引き

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「建築物における木材現わし使用の手引き」は林野庁委託事業および補助事業により制作しています。

「建築物における木材現わし使用の手引き」および「木材現わしハンドブック」の著作権は木のいえ一番協会に属します。


木材現わしハンドブック

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